季節の記憶

以前、大学ビッグバンド時代の後輩と煙草を吸う吸わないの話をして、彼女曰く
「だって、季節の空気の匂い、分からなくなったら寂しいじゃ無いですか」
その時は「煙草吸っていてもそれは分かるよ」と答えた気がする。
なぜそんな一瞬の会話を思い出したのか。
実際に喫煙を止めて驚いたのが、空気の匂いに敏感になった事より「嗅覚の記憶」が鮮明になったことだ。
先日、本厚木に行って驚いた。
その日「冬の本厚木」の匂いを嗅ぎ、煙草を吸いはじめる以前、最後に「冬の本厚木」の空気を吸った頃の記憶や思考、感情が瞬時に蘇ったのだ。
その頃の世界観までも。

それからたびたび「それ」が起きる。
で、今日も起きた。
いうなれば「季節の記憶」が蘇るのだ。

子供の頃の記憶、思春期の記憶。煙草を吸いはじめる前の俺が世界をどう見てどう感じていたのかを思い出すのは、なかなかに新鮮で悪くない。

季節の記憶、といえば保坂和志著の小説。
良い本だ。
御本人は無類の猫好きらしく、写真からお見受けする印象は、やはり猫好きの北村薫さんと、印象が重なる。
そういえば、俺に「保坂和志さんを読むように」と薦めた人のホームページは
http://www.necobaka.com/
なのだ。

というわけで、久保田は夏に良く似ているのだ。
最近、体型も…