猫の日

らしいです。
特になにがあるわけでもないですが。
あ、さっき玄関にかわいいニャンコが挨拶に来たにゃー
でも12時過ぎてたから猫の日ではないですね。

谷甲州『サージエント・グルカ』読了しました。
ラスト、泣きました。

この本、異文化異民族とコミュニケーションをとるためには、まず「違う」ということを前提にしなければならないという…常識のようでいながら、実は「体感」しないと分からないことを非常にわかりやすく書いています。
この谷甲州の感覚は、初期の傑作『星の墓標』の「あとがき」にも書かれているので是非両方読んでいただきたいのですが。
いみじくも『SFマガジン』2005.2月号の谷甲州特集で林譲治氏がその点について指摘しています。
シミュレーション戦記である『覇者の戦塵』において何故連合軍側の視点が一切出てこないのかについて。

「それは、行動から相手の意図を推測しなければならないということを意味する。これは、連合軍を異星人と置き換えるなら、コンタクトSFの手法に他ならない。
「なぜ谷甲州は『覇者の戦塵』でコンタクトの手法を用いるのか?それは異なる文化と歴史を真の意味で尊重しているからに他ならない。青年海外協力隊の経験がある作者は、異なる文化に自分の物差しだけで優劣をつけるような立場とは、もっとも遠くにいるのである」
早川書房SFマガジン』2005年2月号「谷甲州特集」…林譲治『覇者の戦塵・歴史構築という工学』P70より抜粋)

これはおそらく上記の『サージェント・グルカ』『星の墓標』あとがき…そして『サージェント・グルカ』あとがきに書かれた「環境保護団体との対話のすれ違い」とリンクする論であるのでしょう。

…続きは後日