酔っぱらいの妄想

酔っぱらって書いてます。
というわけで本日、イシモリでリハの後、盟友・藤原大輔氏のライブを地下でやっていたので観たのです。
デューク・エリントンとビリー・ストレイホーンの曲に絞ってのライブ。
非常に美しかったのですが、聴きながら変な事を考えてしまったのです。
いや、音楽理論を気にしてる人以外にはどうでもいいだろうし、それどころか気にしてる人にもどうでもいいだろう只の妄想なんだけど。
トライアードという和声構造があって、二つの音の関係が完全五度の和声なんだけど、これは和声の調性を決定付ける3度が無いので、ある意味不思議な和声で安定感と不安定感を兼ね備えた際どい音なのだけど。
たとえばCのkeyでドとソ。
これはトライアードだし安定して響くのだけど、その裏には3度の欠落という不安定を秘めていて。
そしてそれを半音ずらすだけで、♭9と♭13という強烈な音の組み合わせになるのです。
安定の対極。
ただしルートも半音ずらせば、普通のトライアード。
トライアードという構造がこれ程までに、実は不安定である事の意味を抽象的に、妄想的に考えていて…ひょっとしたらこれは、例えば中井英夫の考えていた『反世界』なのではないか。
現実を半音ずらす事によって現れるワンダランドなのではないか。

どうでも良い事ですし、いまさら「その程度のこと」「だからなんだ」という話ですが。
トライアードに限らなくても、単音でも半音ずれればそれは強烈で、別の言い方をすれば「情報量が増える」だけの話なんですが。
次回書こうと思っている、作家・山田正紀にとっての「猫」と「反世界・平行世界」ということを考え続けていたらこんなことも考えちゃった、という位の話です。

意外と身近に反世界はパックリ口を開けてるのでは無いかにゃ。