直立猿人

byチャールズ・ミンガス
詩人・音楽評論家である清水俊彦先生の詩集のタイトルでもある(ずっと探してるのですヨ)
そういえば6月に、清水先生が藤井郷子オーケストラを聴きに来て下さっており久しぶりにお話出来て嬉しかったです。
高校生の頃にアヴァンギャルド、コンテンポラリーミュージックに興味を持った私は、そうした音楽に関する「知識」(どんな音楽家がいるのか?いたのか?どのような音楽が生み出されているのか?いたのか?どういったアイデアをもっているのか?いたのか?その時代の持つ雰囲気は?現在何が「コンテンポラリー」なのか?…)を得るため、清水先生と副島輝人先生の文章を水先案内人として「勉強」を始めたのですヨ。
聴いて読んでまた聴いて。学生らしい真摯な姿勢と言えましょう(笑)
…学生時代に読んでいた本。それを書いた人に(たとえお世辞でも)演奏を誉められるととても嬉しいのです。
なんてことを書こうとしてたんじゃ無くて、えっと、問題は「直立」なのです。
先日書こうと思っていて忘れていたのです。
思い出したのです。

某民放で恐竜特集テレビ番組が放映されたのですが。
えー?っと思った箇所がありまして。
「直立歩行」と「直立二足歩行」をごっちゃにして説明していたのです。
恐竜の定義、と言うものがありまして、それは「直立歩行する絶滅爬虫類」なのですが(絶滅「爬虫類」の爬虫類に関しては、将来的に鳥類が組み込まれる可能性が皆無では無いので微妙と言えば微妙です。少なくともほ乳類と両生類は現在「恐竜」の定義からは外れます)この「直立」とは現トカゲ現ワニ等のように足が横に張り出している「のたのた」した歩行を行う構造ではなく、犬や猫のように足がまっすぐ下に伸びて、すっくと立って歩く事の出来る足の構造を指し、これは二足歩行でも四足歩行でも「直立歩行」なのです。
人間のように二足で直立歩行する場合は「直立二足歩行」なのです。
恐竜の場合、二足歩行、四足歩行、どちらのケースもありました。
それを番組制作者がおそらくは「直立歩行」という条件から「直立二足歩行」をイメージしてしまったのでしょう。
恐竜の条件である「直立歩行」の説明が「直立二足歩行」に限定されていたのです。
こんな感じの説明でした。
「恐竜とは、恐竜以前の爬虫類の『足が横に張り出した歩行』から『二本の足で(これが余計)まっすぐ立つ直立歩行』に進化した生物!」
えー?
でもその番組で一番紹介したい恐竜は四足歩行(笑)
結局四足歩行は二足歩行のバリエーション?のような苦しいつじつま合わせがされていました。
いいのか?
…でも、それほど気にしている人もあんまりいないだろうけどネ。
その番組、映画『ジュラシックパーク』の前提である「琥珀の中の蚊から恐竜のDNAを摘出する」アイデアスピルバーグの創作のような説明もどうかと思いましたが。
原作はマイケル・クライトンで、さらにアイデアの大元ネタは昆虫学者チャールズ・ペレグリーノですヨ。
お、ミンガスとチャールズ繋がりジャン。